ウルグアイのワイン

2019年10月20日2024年1月19日

ーウルグアイで人気のお酒は？

ウルグアイは南米の国。故に、アルゼンチンやブラジルなど他の南米諸国と同様に、人気のお酒にはまずワインが挙げられます。もちろんビールや他のお酒もありますが、やはり南米の国々はヨーロッパの植民地だった過去があり、さらにはイタリアやスペインからの多くの移民がやって来たことを考えると、ワインが好まれる傾向にあると思います。

ところで、南米でワインの生産が有名な国はどこでしょう？

まず、アルゼンチンとチリを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。太平洋の沿岸部を南北に走るアンデス山脈の気候と土壌が良質なブドウを育て、そこで採れたブドウを使って値段の割に品質が良いワインを生産するため、近年南米からのワインの輸入量は非常に増加しています。

ーウルグアイのワイン

さて、ウルグアイのワインはどうでしょう？

アルゼンチンやチリのワインを飲んだことがある人はそれなりにいるはずですが、ウルグアイ産のワインを飲んだことがある人は少ないのではないでしょうか？おそらく見たり話に聞いたことがある人もほとんどいないと思います。

なぜなら、まずウルグアイは他の南米の国と比べると面積が狭く、ワインの生産量が絶対的に少ないのです。また、生産されるワインのほとんどはウルグアイ国内で消費され、外国に輸出されることは非常に稀だと言えます。

それ故、ウルグアイ以外の国でウルグアイのワインを目にすることは滅多にできないのです。

ーウルグアイならではのブドウの品種　〜タナ〜

しかしその反面ワイン通の人々の間では、ウルグアイ産ワインの認知度が高かったりもします。その理由はブドウの品種にあります。

ワインの原料となるブドウの品種で有名なのは、白ワインだとシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、甲州、ゲヴュルツトラミネール。赤ワインだとメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、サンジョベーゼ、ピノ・ノワール、モンテプルチャーノなどがあります。もちろんこれら以外にもブドウの品種は沢山あり、世界各地で様々なブドウが栽培されています。

そんな中、ウルグアイには他の国であまり栽培されていないブドウの品種があるのです。それはタナ(Tannat)と呼ばれる品種で、元々はフランスが原産のブドウです。しかし現在ではフランスでもタナの生産量は少なく、世界的に見ても生産している国は多くはないそうです。

タナは非常にタンニン成分が多いのが特徴。そもそもタナという名前はワインの重要な要素であるタンニンに由来するのです。

根本的に流通量が少なく、かつ世界的に見ても珍しい品種であるタナを使ったウルグアイのワイン。特にタナ100％のワインはあまりお目にかかれません。このような理由からウルグアイのワインは世界のワイン通に認知され、人気があるのです。